10年以上前に罹患した病気ではありますが、ここに記録をしておきます。
希少疾患ですので、誰かの役に立つかもしれないと、思います。
10年前に、私は不妊治療の高度生殖医療をしていました。その中で起きた出来事です。
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頸管妊娠とはたいへん稀な異所性妊娠
頸管妊娠とは受精卵が着床するのは通常子宮体部ですが、子宮頸管と呼ばれる細い管状部分に着床してしまうこと。発生頻度は1万件に1件程度。受精卵が動脈の走った狭い子宮頸管で成長してしまうため、しばしば大出血をおこし、子宮摘出を余儀なくされる事がある。
しかし、近年薬物療法(メソトレキセート、MTX)によって子宮を温存しながら完治できるようになって来ている。近年体外受精の増加とともに増える傾向にある。
1回目の頸管妊娠
初の顕微授精で子宮外妊娠
2012年12月に新鮮胚移植をした結果、妊娠判定では陽性になったのですが、5週で胎嚢が見当たらず、子宮外妊娠を疑われました。
12月にICSIをしてちょうどお正月休みも挟んでなかなか病院に行けなかったのですが、12月の年末に出血の量が多くまたHCGの割に子宮内に胎嚢が見つからずに、子宮外妊娠を疑われ自宅安静になりました。
そんな中、正月休み中1月3日に結構な量の出血を起こし救急外来を受診しましたがそのときは帰宅しました。
翌日1月4日の病院で検査したところ、HCGの値(妊娠6週を過ぎていましたので3万を超えていました)の割に胎嚢が見つからないことで精密検査をして、MRI、血流を見ながらできるエコーををやりましたが、頸管に胎嚢が見つかり緊急入院となりました。
翌日にすぐに、胎嚢を下から針で穿針して吸引し、メソトレキセートを局所注射しました。出血の可能性が怖いので、入院中はずっと点滴をしたままでした。それから5日間またメソトレキセートを全身投与し、HCGの低下を待ちました。壊死をした胎嚢の所を摘出し退院となりました。
入院管理されていたため、出血は少ない量がだらだら続く感じで事なきを得ました。大量出血におびえる毎日でした。合計34日入院していました。
2回目の頸管妊娠
まさかの2回目の頸管妊娠
2回目の頸部管妊娠について書きます。今度は2013年6月に凍結胚移植をしたものが、判定日に陽性がでたにもかかわらずに、その後HCGが2000近くあるにもかかわらず胎嚢がみつからず、また子宮外妊娠を疑われました。
今回は妊娠五週という早い時期で、経過入院をさせてもらったために、速やかな処置ができました。
エコーなどでまず間違いなく頸部に胎嚢が見受けられたので、MTX(抗がん剤)を全身投与5日間やり、それから胎嚢を穿針してとりました。
最後にまた全身麻酔で、壊死した胎嚢の箇所を摘出し退院となりました。36日も退院までかかってしまいました。
自分なりに考えた原因
過敏性腸症候群が原因?
私は長年過敏性腸症候群に悩まされています。下痢型で、お腹を壊してる日がほとんど・・・。自分でも腸が動きすぎてるのが分かります。そこで、子宮も腸と似た動きをしているのではないかと考えました。
子宮も腸も内蔵平滑筋から出来ています。私の場合自律神経が狂い気味なので、内蔵平滑筋を司る神経が動きすぎる命令を出し、子宮が移植時に動いてしまっているのではないか。
つまり、移植時の子宮の動きによって、移植した受精卵が押し出され、押し出されてもなお生命力が強く、子宮頸管に着床してしまったのではないかと考えました。
なので、2回目の頸管妊娠以降移植時にズファジランという子宮収縮抑制剤を服用していれば防げるのではないかと思い、病院に薬を出してもらいました。1万分の1の確率の症例が2回続くのはただの偶然とは思えなかったからです。
現にそれ以降の凍結胚移植では頸管妊娠にならずに済んでいます。頸管妊娠になったときは、調べても情報が少なく、不安に思った記憶があります。あくまで私の場合を考えた上での素人考えでの結論です。
病院の先生方も原因ははっきりしないようでした。これからの医学で分かって来る事を期待します。